施工技術
RCSハイブリッド構法
概要
近年ショッピングセンターや物流倉庫のように大空間の多層構造で、かつ大きな積載負荷に耐えうる建物の需要が非常に高くなっていますが、西武建設ではこれに対応するため、柱を剛性が高く圧縮力や地震時の応力変動に強い鉄筋コンクリート部材(RC)を使用し、梁を強度が高く粘り強いわりに軽量な鉄骨部材(S)を使用するハイブリッドな構造形式や設計手法及び施工法の研究・開発を行い、実用化いたしました。
これにより、重い積載負荷下においても大スパン・高階高・多積層構造を要する建物の設計・施工を可能とし、お客様の多くのニーズにお応えできるようになりました。
なお本技術は、(一財)日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC性能証明第10-05号)を取得しております。
特長
低コスト
S造と比較して躯体で5~10%程度のコストダウンが見込めます。
拡張性
梁はS造の特性を生かすことによって軽量で大スパンの大空間を可能とします。
自由度の高さ
建物の外周部には意匠性を考慮して鋼板が露出しないせん断補強筋形式を採用し、内部にはふさぎ板形式を採用するなど、2種類の補強形式を使い分けることにより自由度の高い計画が可能となります。
柱のコンクリートにはFc=21~60N/mm2、柱主筋にはSD295A~SD490を使用できます。
施工性
ふさぎ板は、施工時の型枠としての機能も併せ持ちますので施工性にも優れています。
最上階の柱主筋定着には技術認証を取得した各種機械式定着工法を用いますので施工が容易です。
対象建築物
本構法は、商業施設や物流施設ばかりではなく、事務所ビルや複数階の工場等にも適用可能であり、様々な用途に対応できます。

柱梁接合部のディテール
安全性に考慮し、以下の機能を搭載しております。
(a)一般階の接合部


(b)最上階の接合部

